昭和42年11月9日 夜の御理解
今晩から又琴の稽古が始まっとります。同じ道理だと思うんです。例えば昨日弾いておったから、今日はそれでよいということはない。もう調子が狂っておる。だから稽古にかかる前に矢っ張り時間をかけて、又一面一面琴の調子を合わせて、そして稽古にかかる。信心も同じこと。皆さんがこうやってお参りをされる。御神前で柏手されて、そして神様にむこうたからは、それこそ一心が立たなければならぬ。もうそこから神様との交流が始まらなければならん。言うなら、神様との中に良いものが生まれてこなければならない。心の状態、雰囲気、まぁそれをもうというならば神様がお話かけて下さっても、それが聞きごたえが出来ないようなことじゃつまらん。ま、例えて言うならばね、神様がお知らせ下さっても、それを聞き取れないようなことじゃつまらん。ですから御祈念でもかかる前には必ず自分の心の調子というなら、神様の心の調子というものを合わせてからお参りをしてくる。
そんならさぁ今晩夜の御祈念にお参りするぞということになってくるところからですね。矢張り私は心の調子を本気で合わせる気にならなければいけん。私は今朝の御祈念はも絶対のものですから一秒だってその五時の時間から遅れも早くもありません。ここでもう完璧にその私と神様とはいつなら私がなら、五時前十五分にここに座らせて頂きましてもです、もういつだってもう神様と交流が出来るだけに調子が合っておる。ただしあの夜の御祈念なんかに、お参りになると先生でもちょっとここへ九時の御祈念に出てきておっても、いつまでも御祈念せんことがあるでしょうが、場合によっちゃ立ったり、しやごたりして、そのあれは矢張り私と神様の心の調子をあわせよる。そこにピッタリするものを感じて、そして神様の前に出、そして柏手すると言うくらいの心がけがいるのですよ。これはもう絶対にそうなんです。
お参りをしてくるでもそうです。はぁ今日はま、いらいらするけん、もやもやするけんお参りをするという人もあります。それも又結構、ここで合わせる訳でしょうね。けれどもせっかくなら、御祈念なら御祈念に向かわせてもらう。いわば、毎日のそれがひとつの修行になっとるのでございますから、ならああこういう心ではいけないと思うたら、矢張りあのそこに工夫をしなきゃいけない。日頃出来ない、いわば実意丁寧な心と言うようなものを使わしてもらうとか、神様の心に適う心がけに本気でならしてもらって、それを行じていくとか、そうしていくうちにですね、自分の心がもういやが上にも神様へ向かう心が致します。
唯着物を着替えるというだけでも、調子が合う場合もございます。心を顔を洗顔する、お口をゆすぐと言うだけでも神様ともう調子が合うことがあります。いろいろしてみてもどうしても心がこうピッタリこないと言うときもございます。そう言うときに、いろいろ工夫が要る。それは丁度琴のお稽古があっておりますがね、その稽古をいきなりに、さ、昨日教えたところを今日もおさらい、さぁ弾きなさいというただけじゃいけん。そこに師匠が居ってちゃんと調子を合わしてやって、親琴に調子が合うて、さぁそこから始められるのでなければいけない。稽古も出来ない、良い音色も頂けない道理なんです。そうでしょうが、皆さん。ですから信心の稽古というて来さいすりゃ稽古になると言うのじゃない。はじめの間はみんなそうでしょう。けれども段々信心が分かりだしたら、本当に今晩こそは神様と交流したなぁ。本当に神様が喜んでくださったなぁ、自分も有り難いものが頂いて帰れるというようなです、おかげ頂かなければ稽古に通うてきたねうちがない。稽古というてもなんの稽古したか、ひとつも分からないではいけんのです。
調子と言えば今日、岡崎さんがいつも朝の御祈念にお参りになるですね、昨日から単車で参って来てあります。少しは修行せにゃ、今いつも自家用車で参って来るわけです。少しはと思うてまぁ寒いけれども、もう朝は寒いですよね。五時の朝の御祈念に参って来ると、で、単車で参ってきます。で、昨日そうして修行さして頂いたにもかかわらずですね、その昨日は商いがいつもよりも少なかった。どういうことじゃろかとこういろいろ思うてみた。ところがその朝出がけにですね、家内に二言三言その小言を言うた。出がけに。ところが家内がはらかいた。それを思い出させて頂いた。はぁ折角朝の修行さして頂いのに、家内に朝から腹立たせるようなことを言うとるけん、おかげの頂けるはずはないと思うたら、調子が合うた。そしたらもう帰ってきたら家内がもう、ああきつかったちいうちから、まぁ言うなら本当にきついですよね。商いでもどんどんあったときにゃもう本当にあの疲れとらんごたるけれども、回っても回っても、商いがないと言うときには、なお疲れたような感じた致します。ところがその家内が大変まぁ気持ちのよう迎えてくれたりしておかげを受けたというような話をしておりましたが、二三日前、何日の日でしたか、久留米の共励会があった。そん時に・・・
以後切れる・・・・・・・